ずいぶんと長いこと涙が止まらない夜を過ごした気がする。
憔悴していた日々を過ごし、慌しく過ごした故人を送る儀式
が終わると何もなかったかのように日常の生活に投げ出され
た。
先週一週間の間は、亡くなった父への供養の思いを何より
も優先して過ごすことができた。そしてたくさんの人たちの心
の中に、確かに我が父が存在し、そしてこれからも存在し続け
るのだということを確認できた時間だった。
途切れていた絆が、こんな時とばかりに結ばれることをあり
がたく思った。遠い場所から駆けつけてくれた友人たち。
感謝の言葉より先に涙を見せたことに今更ながらあやまりた
いと思っている。
亡くなる前の日に、家族が集まると目を開けて顔を見ていた
父を思い出す。最後の一週間、自分の生活に追われて見舞い
にいけなかったことを後悔する時間を過ごした。それとともに、
今、思い出すのは元気に笑っていた姿や、息子である自分に
かけてくれたたくさんの言葉だ。病床でも強い人だった。
4年にわたる闘病で弱音を聞いたことが一度もなかった。
あんなに体を蝕む癌と、長い間闘っていたのに。
ずっと今でも遠くに、近くにその存在を感じながら生きている。
千の風になった父の存在はこれからも、生き続けることを知っ
ている。残してくれたたくさんの想いを大事にしまいながら、これ
から先は自分がこの場所で家族を守ることを改めて肝に銘じる。
そうすることが、精一杯生きた父の命の証になるのだから。
人に何を言われようが、我が道を貫き通した父。私たちが自立
できるまでずっと家族を守り通した父。最後まで家族や、子供や
孫を心配していた父。もうすぐ生まれる二人目の孫を楽しみに
していた父。死後なお、その生き様でたくさんの人に感銘を与え
、死後なお残された家族に新しい絆を生み出してくれた父。
大きかったその存在を、千の風になったあの笑顔を忘れない。
あの日々が、これから一生かけて超えていかねばならない父の
残した私への試験問題だ。私にそのバトンが渡されたのだから。
たまには自由な旅の途中、この青森の空を吹き渡り、私たちの
様子を大きく見ていてください。お父さん。
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